○島尻消防組合情報公開条例
平成26年3月25日
条例第1号
目次
第1章 総則(第1条―第4条)
第2章 情報公開の請求等(第5条―第15条)
第3章 救済手続及び救済機関(第16条―第21条)
第4章 制度運営審議会(第22条・第23条)
第5章 情報公開の総合的な推進(第24条)
第6章 補則(第25条―第27条)
附則
第1章 総則
(目的)
第1条 この条例は、日本国憲法の基本的人権としての知る権利を保障し、島尻消防組合(以下「組合」という。)の保有する情報の公開について必要な事項を定めることにより、住民の情報の公開を求める権利等を明らかにし、組合の消防行政に関する情報の積極的な公開を図り、組合の諸活動について住民に説明する責務を全うし、組合の消防行政に対する住民の理解と信頼を深めるとともに、住民参加による公正で民主的な開かれた組合行政の推進に資することを目的とする。
(1) 実施機関 管理者、消防長、監査委員及び議会をいう。
(2) 公文書 実施機関の職員が職務上作成し、又は取得した文書、図画及び電磁的記録(電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によっては認識することができない方式で作られた記録をいう。以下同じ。)であって、当該実施機関の職員が組織的に用いるものとして、当該実施機関が保有しているものをいう。
(実施機関の責務)
第3条 実施機関は、住民の知る権利が十分に保障されるよう、この条例を解釈し、運用しなければならない。
2 実施機関は、この条例の解釈及び運用に当たっては、個人の尊厳を守るため、個人の情報がみだりに公にされないよう最大限の配慮をしなければならない。
3 実施機関は、第1条の目的を達成するため、会議録等必要な文書の作成及び管理を怠ってはならない。
(利用者の責務)
第4条 公文書の公開を請求する者は、この条例の目的に従い、その権利を正当に行使するとともに、その権利の行使によって得た公文書を適正に使用しなければならない。
第2章 情報公開の請求等
(公文書の公開を請求する権利)
第5条 何人も、この条例の定めるところにより、実施機関に対し、当該実施機関の保有する公文書の公開を請求することができる。
(公開請求の手続)
第6条 前条の規定による公開の請求(以下「公開請求」という。)をしようとする者は、実施機関に対し、次に掲げる事項を記載した書面(以下「公開請求書」という。)を提出しなければならない。
(1) 公開請求をする者の氏名又は名称及び住所又は居所並びに法人その他の団体にあっては代表者の氏名
(2) 公文書の名称その他のこれを特定するために必要な事項
(3) 前2号に掲げるもののほか、規則で定める事項
2 実施機関は、公開請求書に形式上の不備があると認めるときは、公開請求をした者(以下「公開請求者」という。)に対し、相当の期間を定めて、その補正を求めることができる。この場合において、実施機関は、公開請求者に対し、補正の参考となる情報を提供するよう努めなければならない。
(非公開とすることができる公文書)
第7条 実施機関は、公開請求に係る公文書に次の各号に掲げる情報(以下「非公開情報」という。)のいずれかが記録されている場合は、当該公文書を非公開とすることができる。
(1) 法令又は条例(以下「法令等」という。)の定めるところにより、明らかに守秘義務が課されている情報
(2) 個人に関する情報(事業を営む個人の当該事業に関する情報を除く。)であって、当該情報に含まれる氏名、生年月日その他の記述等により特定の個人を識別することができるもの(他の情報と照合することにより、特定の個人を識別することができることとなるものを含む。)又は特定の個人を識別することはできないが、公にすることにより、なお個人の権利利益を害するおそれがあるもの。ただし、次に掲げる情報を除く。
ア 法令等の規定により、何人でも閲覧することができる情報
イ 人の生命、健康、生活又は財産を保護するため、公にすることが必要であると認められる情報
ウ 法令等による許可、免許、届出その他これらに相当する行為に際して実施機関が作成し、又は取得した情報であって、公にすることが公益上特に必要と認められるもの
エ 公にすることを目的として作成し、又は取得した情報
オ 当該個人が公務員等(国家公務員法(昭和22年法律第120号)第2条第1項に規定する国家公務員及び地方公務員法(昭和25年法律第261号)第2条に規定する地方公務員)である場合において、当該情報がその職務の遂行に係る情報であるときは、当該情報のうち、当該公務員等の職、氏名及び当該職務遂行の内容に係る部分
(3) 法人その他の団体(国、独立行政法人等及び地方公共団体を除く。以下「法人等」という。)に関する情報又は事業を営む個人の当該事業に関する情報であって、公にすることにより、当該法人等又は当該個人に著しい不利益を与えることが明らかであるもの。ただし、次に掲げる情報を除く。
ア 法人等又は事業を営む個人の事業活動によって生じ、又は生ずるおそれがある危害から人の生命、健康、生活又は財産を保護するため、公にすることが必要であると認められる情報
イ 住民の生活に影響を及ぼす法人等又は事業を営む個人の違法又は著しく不当な行為に関する情報
ウ その他公にすることが公益上必要と認められる情報
(4) 行政の執行に関する情報であって、次に掲げるもの
ア 組合と国、独立行政法人等、他の地方公共団体又は公共団体(以下「国等」という。)との間における協議、協力、依頼等に基づいて実施機関が作成し、又は取得した情報であって、公にすることにより、国等との協力関係又は信頼関係を著しく損なうおそれがあると認められるもの
イ 組合の機関内部若しくは機関相互間又は組合と国等との間における審議、検討、調査、研究等の意思決定過程において作成し、又は取得した情報であって、公にすることにより、公正又は適正な意思決定に著しい支障を生ずるおそれのあるもの
ウ 組合又は国等が行う監査、検査等の計画及び実施細目、試験の問題、交渉の方針、争訟の方針、入札執行前の予定価格、人事等の事務又は事業に関する情報であって、当該事務又は事業の性質上、公にすることにより、当該事務又は事業の公正又は適正な執行を妨げるおそれのあるもの
エ 行政上の義務に違反する行為の取締り又は犯罪の捜査に関する情報であって、公にすることにより、人の生命、健康、生活又は財産の保護、犯罪の予防、取締り又は捜査その他の公共の安全と秩序の維持に支障を及ぼすと認められるもの
オ その他公にすることにより、行政の公正かつ円滑な執行に著しい支障を生ずることが明らかな情報
(部分公開)
第8条 実施機関は、公開請求に係る公文書の一部に非公開情報が記録されている場合において、当該非公開情報とそれ以外の部分とを容易に、かつ、公開請求の趣旨を損なわない程度に分離することができるときは、前条の規定にかかわらず、当該非公開情報が記録されている部分を除いて、当該公文書を公開しなければならない。
(公開請求に対する決定等)
第9条 実施機関は、公開請求に係る公文書の全部又は一部を公開するときは、その旨の決定をし、公開請求者に対し、その旨及び公開の実施に関し規則で定める事項を書面により通知しなければならない。
2 実施機関は、公開請求に係る公文書の全部を公開しないときは、公開をしない旨の決定をし、公開請求者に対し、その旨を書面により通知しなければならない。この場合において、当該全部を公開しないことと決定した公文書が期間の経過により、第7条に規定する情報に該当しなくなることが明らかであるときは、併せてその該当しなくなる時期を明示しなければならない。
(公開請求に係る公文書を保有していないときの手続)
第10条 実施機関は、公開請求に係る公文書を保有していないときは、次の各号のいずれかの措置を講じなければならない。
(1) 当該公開請求に係る公文書を作成し、又は取得することが可能であり、かつ、そのことが組合の利益に資すると認められるときは、新たに文書、図画及び電磁的記録(以下「文書等」という。)を作成し、又は取得して当該文書等の全部又は一部を公開する旨の決定をし、公開請求者に対し、その旨及び公開の実施に関し規則で定める事項を書面により通知すること。
(2) 当該公開請求に係る公文書を作成し、若しくは取得することが不可能であるとき、又は新たに文書等を作成し、若しくは取得することに合理的理由がないときは、不存在であることを理由として公開しない旨の決定をし、公開請求者に対し、その旨を書面により通知すること。
(1) 本条を適用する旨及びその理由
(2) 残りの公文書について公開決定等をする期限
(公開の実施)
第14条 実施機関は、公開決定をしたときは、公開請求者に対し、速やかに当該公文書を公開しなければならない。
2 公文書の公開の方法は、文書又は図画については閲覧又は写しの交付により、電磁的記録についてはその種別、情報化の進展状況等を勘案して規則で定める方法により行う。ただし、閲覧の方法による公文書の公開にあっては、実施機関は、当該公文書を汚損し、又は破損するおそれがあると認めるとき、その他やむを得ない理由があるときは、その写しにより、これを行うことができる。
(費用の負担)
第15条 前条第2項に規定する公文書の閲覧に係る手数料は、無料とする。
2 前条第2項に規定する公文書の写しの交付を行う場合における当該公文書の写しの作成及び送付に要する費用は、請求者の負担とする。
第3章 救済手続及び救済機関
(審査会への諮問)
第16条 公開決定等について行政不服審査法(昭和37年法律第160号)による不服申立てがあったときは、当該不服申立てに対する裁決又は決定をすべき実施機関は、次の各号のいずれかに該当する場合を除き、遅滞なく、情報公開及び個人情報保護審査会に諮問しなければならない。
(1) 不服申立てが不適法であり、却下するとき。
(2) 裁決又は決定で、不服申立てに係る公開決定等(公開請求に係る公文書の全部を公開する旨の決定を除く。以下この号及び第18条において同じ。)を取り消し、又は変更し、当該不服申立てに係る公文書の全部を公開することとするとき。ただし、当該公開決定等について反対意見書が提出されているときを除く。
(諮問をした旨の通知)
第17条 前条の規定により諮問をした実施機関(以下「諮問実施機関」という。)は、次に掲げる者に対し、諮問をした旨を通知しなければならない。
(1) 不服申立人及び参加人
(2) 公開請求者(公開請求者が不服申立人又は参加人である場合を除く。)
(3) 当該不服申立てに係る公開決定等について反対意見書を提出した第三者(当該第三者が不服申立人又は参加人である場合を除く。)
(1) 公開決定に対する第三者からの不服申立てを却下し、又は棄却する裁決又は決定
(2) 不服申立てに係る公開決定等を変更し、当該公開決定等に係る公文書を公開する旨の裁決又は決定(第三者である参加人が当該公文書の公開に反対の意思を表示している場合に限る。)
(情報公開及び個人情報保護審査会)
第19条 第16条の規定による諮問に応じ不服申立てについて調査審議するため、島尻消防組合情報公開及び個人情報保護審査会(以下「審査会」という。)を置く。
(審査会の調査権限)
第20条 審査会は、必要があると認めるときは、諮問実施機関に対し、公開決定等(第10条第2号の決定を除く。)に係る公文書の提示を求めることができる。この場合においては、何人も、審査会に対し、その提示された公文書の公開を求めることができない。
2 諮問実施機関は、審査会から前項の規定による求めがあったときは、これを拒んではならない。
3 審査会は、必要があると認めるときは、諮問実施機関に対し、公開決定等に係る公文書に記録されている情報の内容を審査会の指定する方法により分類又は整理した資料を作成し、審査会に提出するよう求めることができる。
(委任)
第21条 この章に定めるもののほか、審査会の組織及び運営並びに調査審議の手続に関し必要な事項は、規則で定める。
第4章 制度運営審議会
(情報公開及び個人情報保護制度運営審議会)
第22条 この条例による情報公開制度の適正かつ円滑な運営及び改善を図るため、島尻消防組合情報公開及び個人情報保護制度運営審議会(以下「審議会」という。)を置く。
(委任)
第23条 この章に定めるもののほか、審議会の組織及び運営に関し必要な事項は、規則で定める。
第5章 情報公開の総合的な推進
(情報公開の総合的な推進)
第24条 実施機関は、この条例による公文書の公開のほか、情報提供施策及び情報公表施策の拡充を図り、組合の消防及び衛生行政に関する情報を住民が容易に得られるよう、情報公開の総合的な推進に努めるものとする。
2 実施機関は、前項に定める施策を効果的に推進するため、情報の収集、整備及び提供機能を充実、強化するとともに、実施機関相互間の協力及び連携に努めるものとする。
第6章 補則
(公文書目録の作成及び閲覧)
第25条 実施機関は、その保有する公文書の目録及び公文書の検索に必要な資料を作成し、所定の場所に備えて住民の閲覧に供しなければならない。
(運用状況の公表)
第26条 管理者は、毎年1回各実施機関における公文書の公開の運用状況を取りまとめ、これを公表するものとする。
(委任)
第27条 この条例の施行に関し必要な事項は、規則で定める。
附則
(施行期日)
1 この条例は、平成26年4月1日から施行する。
(適用区分)
2 この条例は、次に掲げる公文書について適用する。
(1) この条例の施行の日以降に作成し、又は取得した公文書
(2) この条例の施行の日前に作成し、又は取得した公文書であって、目録等が整理されたもの
附則(平成30年条例第4号)
この条例は、平成30年4月1日から施行する。
附則(平成30年条例第21号)
この条例は、公布の日から施行し、平成30年4月1日から適用する。
附則(令和2年条例第5号)
この条例は、公布の日から施行し、平成30年4月1日から適用する。